平成17年11月21日(月)、独立行政法人防災科学技術研究所(茨城県つくば市)は兵庫県三木市に約450億円の費用をかけて造った世界最大級の震動台「実大三次元震動破壊実験施設(通称:E-ディフェンス)」にて、阪神大震災と同じ震度7クラスを再現した大規模な耐震補強による木造住宅の耐震性を比較しました。同研究所の従来までの実験では、住宅メーカーから提供された新築物件を揺らす必要があると判断し、実験に使う住宅2棟を選び、移築したまま手を加えない住宅(無補強)、耐震補強を施した住宅(補強)を同時に揺らしたうえで、その倒壊状況を比較しました。
結果は予想通り、無補強の住宅は、十秒足らずで二階が一階を押しつぶして支柱、壁面とも崩れ、激しく倒壊。一方、現在の耐震基準を満たすように壁や柱を補強した住宅は、一部の壁が崩落するなどしたが、倒壊せずに実験前の姿勢を保ったという、見事なまでに明暗が分かれました。
ここで注目したいのが瓦屋根です。倒壊した無補強の住宅は、屋根についてはほとんど損傷が見られませんでした。この実験で使用された屋根材は瓦であり、実験で採用された瓦の施工方法こそがガイドライン工法です。
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